いいな、と思ったので

全文引用。ほぼ日刊イトイ新聞より。

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「規則正しい生活」というものが、
とてもよいことであると教えられてきた。
それはそれで、一理あるのだけれど、
どんな生き物でも、
そんなに規則正しい生活をするようにはできてないはずだ。


たとえば、地球は24時間で1回転
というリズムで動いているけれど、
人間の生理は25時間で一日というリズムなんだという。
はなから、ズレているわけだ。
この、そもそものズレが、
人間が「思いがけなさ」に対処できるように
天からあたえられた「特長」なのだという。


犬を飼ってからいろいろ勉強したのだけれど、
そのなかに、散歩の時刻や食事をあたえる時間を、
あんまり規則正しくしないこと、
という教えがあった。
無責任になれ、ということでは決してない。
規則正しくしすぎると、
そのリズムが狂ったときのストレスが、
ものすごく大きくなってしまうということらしいのだ。
犬のほうが、
「だいたいこのくらいの時間に、ま、もらえるような?」
と、感じるくらいの、軽くでたらめな飼い方をしていれば、
いろんなケースに対応できるように育つという。


規則正しい生活は、自堕落な暮らしに比べると、
とてもよいことなのだとは思うけれど、
それはそれで、ある意味、ひ弱な生き方でもあるわけだ。


ちょっといいかげん、軽くでたらめ、というくらいの、
「不規則正しい生活」が、いいんじゃないかと、
このごろ、それを目指しておるのです。

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そういう柔らかさがなければ、全く不条理なる人生というものには対応できないだろう。


ところで、アトム・エゴヤンの「ファミリー・ビューイング」を見て、
いたく感動したわけなのだが、その感動を胸に翌日見に行った「スウィート・ヒアアフター」は
またこれがどうしてこんなに安っぽくなるのかわからないぐらい別次元の映画で、
少なくとも崇高さの点で「ファミリー・ビューイング」のまとうあの神々しさには全く適わない。
その点、映画祭の賞金を「ファミリー・ビューイング」にそのまま譲ったヴェンダースの気持ちはよくわかるのである。


話は変わるが、ここ何ヶ月かでだいぶ自分と音楽の関係(少なくとも、聴く方に関しては/演奏する方はまだどういう関わりになるのやらわからないしやらないかもしれないが・・・)
がつかめてきたので、ターンテーブルを買うことにした。
といっても、今は全く金がないので、新年になるだろうが・・・(もう2005年か、ノストラダムスはどこへ行ったのだ。)
アナログ盤を聞けると、レコード屋をめぐる楽しみがまたひとつ増える。
東京には本当に中古レコード屋が多い。